アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者２

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者2 (講談社ラノベ文庫)

帝国内の反動勢力テロも終熄し、オタク養成の学校も軌道にのって滞りなく進む。商館が進めるオタク文化の進出は予定通りに進んでいるようにみえるが──。

いやぁ、１巻以上に面白くなってきた！　異世界接触、オタク文化で萌え全面でコメディに行く……訳が無かった。萌え文化と文化侵略。その本当の意味が本巻で明らかになっていく様は流石！　と唸る出来だったと。結構ガチでシリアスな局面になってきました。一巻でも示唆されていた事が現実になって日本政府側の露骨な侵略意図が見える部分は、主人公と同じように「ないわー」と思う。
しかし、アウトブレイクという意味がこんな意味だったとは。いや、確かに飢えるとは思いますからまさにその通りですけど、余りに普通すぎて想像していなかったかも。そこらへんは榊先生に上手くやられたなぁという感じが。ロリ紳士になったドワーフなんて確かに、水野センセに謝れ！　という文中の台詞に爆笑しました。

アウトブレイク・カンパニーは話の流れもwktkして好きな雰囲気ですが、一番はやはりキャラクター達ですね。
まずミュセルが可愛い。というか愛おしいと思うくらいに良く描けているなぁと。一途に慕ってくれて、献身的に仕えてくれて……。もう、これ以上ないだろうみたいな癒し系だし。久しぶりにキャラ萌えしちゃうくらい好きですねぇ。いや、ほんと自分自身びっくりですけどｗ
ご主人様とメイドとか抑圧された民族という属性や設定を上手く使った結果ともいえるのだけど、そのうえでうん。やっぱりミュセル可愛いと。

あと、ロリ皇帝陛下も良いところを魅せているなぁと。両親の過去話とか、日本との政治交渉とのあたりの冷徹な政治家としてのバランス力とかはやっぱりキャラが立っている。
そういう意味で、話が進むと彼女の魅力もより拡がって表現されるのかなって思うのでやはり先が楽しみです。
……でも、ミュセルから心変わりすることはないと思いますが。

あと、お間抜けスパイとして出てきた新キャラのケモノ娘もちゃんと必要な役割があって、次巻以降どう活躍するか、ちょっと楽しみですね。

とまれ、二ヶ月連続刊行でありながら質はむしろあがっている本作。次巻も刮目して待つのですよ。