クロノxセクスxコンプレックス 2巻

「えっ、先にそれ教えてくれればいいのに」
ミムラ……そんなにオレと二人で九〇〇時間が嫌なのか」

クロノ×セクス×コンプレックス〈2〉 (電撃文庫)

クロノ×セクス×コンプレックス〈2〉 (電撃文庫)

すっかり、女嫌いのバーニーを参らせてしまっている、小悪魔なミムラに笑ってしまいました。
意図してではなく、精神が男だから男友達的な接し方になってしまうのでバーニーからしてみれば惹かれてしまうのも無理はないです。

前回が女の子同士のちょっと百合っぽい展開でどきどき、なら今回は正統的? なボーイミーツガールの雰囲気。でも、精神的BLちっくな部分もあって、全くコンプレックス(複雑・重層的)。
それだけでもお腹いっぱいなのですが、ストーリーの方もタイムリープモノを活かした、時間の混乱を表現していて飽きさせませんでした。

Girlsサイドが少し減ってしまったので、オレのオリンピアの描写が少なくかつ、残念なシーンが頭にこびりついてしまいちょっと、とほほ感も(いや、本としてはおもしろいですよー)。
まさか、ストーカーちっくに姉の情事をノゾキだなんて……。
序盤の図書館でミムラの膝元に座って、どらやきをはむはむしている時の甘いふわふわ時間が飛んでった〜って気がしたり。

……それでも、ミムラがなんとかしてくれるかな。
なんて、思っていたのですがラストでミムラにショックな出来事が……。
ミムラの心のよりどころである、小町の事がここで来るのか!
と驚かされる。あー、この引きは次巻がとても気になる。

1巻で匂わしていたオリンピアの過去の傷とバーニーが繋がり、ニコも絡んでいて、さらにあのキャラまで。タイトル通りにコンプレックスは止まらない訳ですが、読み手としてはわくわくしてしまいます。

自分的にはミムラオリンピアとなって欲しいけど、小町の存在はやっぱり大きいですし、さてみんなの未来は何処へ行く?