さくら荘のペットな彼女 3
「なるほど、空太が日本の『ましろ当番』でしたか」
「え!? その文化、イギリスにもあるの!?」
- 作者: 鴨志田一,溝口ケージ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/08/10
- メディア: 文庫
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変わらず、会話のテンポが良くてさくさくと読み進められました。
ストーリー的にはラストのましろが恋心に気づく、という目的のためでしたが、ゲストキャラのリタがよく描けていたと思います。はきはきしていて、ちょっとお茶目というか悪戯っぽい所が可愛い。
一番の理由は敬語で喋るところですね。敬語で喋るキャラが大好きなので!
天才であるましろに絶対追いつけないと、絵を続けることを断念するほどの絶望を持ち続けながら、ましろを憎みきれないという部分が納得できた。
やさしいサリエリとも言えるのかな。友達でいたいという気持ちはリタだけじゃなくて、ましろにも当然あって和解して安心しました。
そして、メインヒロインのましろの方も動き出してきた。ましろ的には、空太は男力が低くて少し可哀想だったかな。
本当は、誰が言ってもましろがやりたい事を護ってあげるべきだったから。ラストの「いくな」でかき消されたけど、空太がましろのどの気持ちを応援するか、というのがきちんと書かれていない気がしてちょっと今後の事が気になるかな。
にしても、今回は引きこもりの赤坂が女の子と見間違うような美少年とは想像していなかったので驚き。毒舌キャラとして合っていると思う。
リタを厳しい口調で諭している所は、彼らしいと思ったけどまさかリタに“復讐”されるとは……。
良い流れなので、是非二人の恋バナも読んで見たいので番外編が来てもいいかな、と思う次第です。