ロイヤル ☆ リトルスター
「みなの者〜! 心して聞くがよい! みゅーじっく、すたーとじゃーっ!」
ロイヤル・リトルスター 〜魔法王女はアイドルを目指す〜 (ロイヤル・リトルスターシリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 餅月望,千葉サドル
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/08/25
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
セノンの一人称が「わらわ」がツボ。ええ、こういう古風なしゃべり方のキャラにとても弱いというのもあります、ハイ。
借金で破産寸前の故郷の星を救うため、王女セノンは崇拝されるような人気アイドルとなって魔法の源になるエナジーをファンから集めようというストーリー。
オーディションでトップとなるために、振り付けや曲が作れる主人公がプロデューサとなって審査を次々とパスしていくが……。
まぁ、いわゆるアイドル・マスターの雰囲気をラノベにした訳ですが、思いの外面白かった。「ろり」を全面に出していますが、それはさておき(あ、重要な要素か)、ヒロインのセノンの頑張りがストレートに描かれていて良かった。
トップアイドルになれなければ、国民が奴隷となるという動機づけが有るわけですけど、それを悲観して不満をぶつけることなく前向きに進む姿に嫌みは感じませんでした。
軽いだろうという、ツッコミはヤボかな、と思っていましたので。
キャラもセノンだけではなく、主人公の妹もちょっとブラコンが入っているというか、ヘンな所があって良い味を出していました。着たきり雀のセノンのために服を借りようとしたら、兄が「夜のおかず」に使用すると思って、下着まで貸そうとするとは。アホかぁ〜と思いつつ、笑ってしまった所で自分の負けです。作者の術中にはまっている訳ですが、楽しんだモノ勝ちでしょう(ですよね?)
ストーリーもきちんと起伏があって、クライマックスではきちんとカタルシスが得られるモノでしたので読み終わって楽しかったと思えます。
ちょっとバカだけど楽しいのが好き、という自分には気に入った一冊でした。続きが出るならば、ライバルやセノンの養育係のノワードさんといったサブキャラも上手く絡んでくれたら引き続き楽しい話になりそう。