空色パンデミック Short Stories
「キス……していいよ」
空色パンデミック Short Stories (ファミ通文庫)
- 作者: 本田誠,庭
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/11/29
- メディア: 文庫
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手を変え品を変え、……既存有名作品(アニメやゲーム)のパロディがちょっと多い話。
ネタこそパロなんですけど、根幹はやはり空パン。由依が発病する空想病に巻き込まれたいつもの面々の話。
景を間に挟んで由依と晴の三角関係? を悶えさせる流れだったと思います。
というか、結衣さんの景の想いが分かりやすいよ! どんな世界、どんなシチュエーションでも景が主人公なんだから。
由依という本当の自分で、景に告白して結ばれる事がこの話の最終エンドなんだろうな、と改めて感じた短編集でした。
もうね、景もげろ! と言いたくなりました。 二度も結衣さんとキスしているんだから(発症中ですけど)
そんな中で、晴の立ち位置がいつもどおりでつかみ所がないですねー。景に好意を持っているのは間違いないのですが、恋? というと疑問符が。晴の役者という立場が上手く利いていて読み手にも分からないのがずるい。
ここについては、本編の続きで知りたいですね!
あと、改めて思ったのはセーフガードの面々の存在感の強さです。名前がある木村さんがおいしいとこ取りでもげろ2号なのはおいて、端々感じる彼らのノリの良さ。無名だけど台詞に個性を感じて、とても気になります。
『そして伝説は引き継がれる』の研究所員もまた濃ゆい。由依の発作に付き合って、敵役として前に現れてわざわざ死亡フラグの口上を述べるとは。すごく好き。
笹本祐一先生のARIELに出てくるSCEBEIの研究所員のノリそのままでいいなぁー。ARIELの「タイムトラブラー」がそんな感じだったので。
メアリーの可愛い? 復讐も含め楽しんだ巻でした。
本編の新シリーズがどうなるか、期待ひとしおです。