レディ・マリアーヌの秘密

「おまえが普通の乙女なら、王宮内の騎士団の連中はさらにか弱い生粋の乙女か。悪いがあいつらの大半より、おまえのほうがよほど男前だし、腕もたつ」
「酷いっ、それはあまりにも言い過ぎじゃないですか!?」

レディ・マリアーヌの秘密 (ルルル文庫)

レディ・マリアーヌの秘密 (ルルル文庫)

男に混じり、騎士道精神に邁進していたマリアーヌ。彼女が密かに恋い焦がれていた、先輩騎士に告白されてしまったのだ。「背中を預けられる最高の相棒だ」片恋いが破れ、彼女は誓った。剣を捨て、素敵な乙女になって最高の恋をする! と──。

主人公のマリアーヌが男前で格好良い娘なんですよね。それでいて、乙女に憧れていて素敵な恋をしたいという所にギャップを感じられて、可愛く感じられました。
何かあると、レディの心得その○と呟いて、理想的な淑女を演じようとするくらいコンプレックスになっている。それを克服しようとする姿が本当にいじらしい。それでいて、ついトラブルに深入りして騎士まがいの事をしちゃう真面目さがまた良いのね。

凛々しい女性って好きなのでこの作品は、読んで良かった!

ロマンスモノなので、周りの男性陣も華やか。そんな中でも女の扱いが上手そうなイケメン王子のロベルト。マリアーヌを男前と誉めてキレられたり、逆に仕事ぶりや責任感ある姿を見せて胸をキュンとさせたりと本命オーラを惜しみなく放っております。

そんな二人の邪魔というか、壁となるマリアーヌ付き執事のカイルも出来る男なのに、どっちかというと小姑か父親的立場で過保護すぎる所が面白い。
ストーリーについては、それほど目を惹く感じではないけどキャラをメインに気軽に読めるものとしては十分だったと思います。

マリアーヌの男前っぷりにくらりと来る女性キャラが今後出てきたりすればもっと愉しい話になるんじゃないかな。
二巻以降も期待してます。