俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録 2

「決まってんだろ──」
「──大切なモノを守るのに、強いとか弱いとか関係あるかよ」

皐月、イリス、ハリッサの危機を救った烈火。彼女らの「攻勢」の意味を理解せず、リア充爆発しろ的な日常の危機を過ごしていたが。しかし、新たな「物語」に巻き込まれてヒロインを救う為にかけずり回ることに──

潰れそうな大衆食堂の一人娘と世界を滅ぼす怪物の封印の崩壊に心を痛める少女と、後悔と絶望に沈む女性を救え!
一見バラバラなシチュが上手く収斂して、解決へ導かれるのは上手いなと思います。
意外性や、読んでいてクスりとさせるフック(主人公が魔法少女(女装Ver)とか)が上手で、読んでいて楽しい。

新キャラでは満たされているが故に、生きるモチベーションがない村人に心を痛めているテトラと、過去に起こした事に対する後悔と復讐の為に生きていたリアが好き。リアはお姉さんキャラなので、良い感じで今後も盛り上げてくれると嬉しいです。

ホント、烈火って本当にハーレム属性というか、フラグ立てまくりのヤツなんだけど嫌みがないように感じられるのはいいかな。まぁ、困った女の子を助けたいという一心で動いているって事が分かるからですけど。
ただ、雄としての本能が弱いというか、良くそこまで抑制出来るなぁという不自然さも残るのですが、それを言い始めるとさらにページを喰うので敢えて見ない振りをするのが正解なのかな?

とはいえ、ヒロインが増えてきてしかもそれぞれに見せ場を作ろうとしているためにどうしても各ヒロインの描写が薄まってしまう結果に。構造上、起きてしまう問題でもあるのがぐぎぎぎ……。
ニューフェイスのリアやテトラも良い感じのキャラなんですが、そうすると紙幅の関係上前巻のメインヒロインズの影が。もっとハリッサやイリスの活躍も見たかった……。

今後はキャラによって登場頻度に差が出るような気もするので、贔屓しているハリッサやイリスの出番が増えると良いなぁ、と願ったり。