おジャ魔女どれみ16

「魔女見習いバージョンじゅうろく!」

おジャ魔女どれみ16 (講談社ラノベ文庫)

おジャ魔女どれみ16 (講談社ラノベ文庫)

高校入学を控えた春休み。小学時代の同窓会が開かれてどれみはあいこやはづき、そして6年1組のクラスメート達と懐かしい話に盛り上がる。しかし、二人でマンガを執筆していた信子ちゃんとみほちゃんが一言も口をきかないとは──。

間違いなく、おジャ魔女どれみでした。16歳という思春期に移したことで、どうなるかと不安だったけど杞憂、杞憂。栗山さんを疑ってごめんなさい。
思春期らしい恋や、将来の進路への悩み。高校生ならではのエピソードになっているけれど、皆、彼女らしい形で歩んでいく所は期待を裏切らない内容だったと思います。
特におんぷちゃんは、ホント良い女になったなぁ。人気が無くなり、母親が倒れるなど大変な状況からどれみの助けを得て道を選ぶ所はおんぷちゃんらしい格好良さ。

進路や恋などそれぞれ具体的に道を進めているみんなに対して、どれみが自分は子供なんだろうか? みんなの負担になっているだけじゃないだろうか? という不安がさりげなくストーリーの背景になっている所は栗山緑脚本そのままで好きですねぇ。
信子とみほの仲違いとその修復の過程もらしいというか。
シリアス目だけど、重くなりすぎないバランス感が良いですね。ここら辺はやはりベテラン。

読むとやっぱり、どれみは主人公なんだなぁと改めて思った話。どれみのお節介で救われている友達多いよね。16歳になってもそれがあるから、あいこやおんぷ達から親友と慕われているわけだし。

今回の巻に出ていたキャラをなるべく多く出そうとしてくれたサービスさも良かったですね。オヤジーデまで出てきたときはやったーと思った位。オヤジ、すごく好きだわ。
新キャラの八巻センセも一クセある感じで、結構面白いヤツ。関先生の替わりを十分担っていきそう。
話の方も色々気になる仕込みをしつつ、次巻へ続くという流れはずるいや。早く、2巻を読ませてください。

p.s.
あいこ、おんぷちゃん、モモちゃんと再会の仕方がTVシリーズの順番に沿っているのも芸が細かいですネ。