“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……2
「外でしか見られないとびっきりのものを、見せてやるよ!」
“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2) (ファミ通文庫)
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2011/08/29
- メディア: 文庫
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今回のメインヒロインの夕雨、帆夏と是光の恋模様がすっごく良かった。いじめで心に傷を負って引きこもりとなった夕雨を始めはヒカルとの約束だから会っていたのに、いつの間にか彼女に心を惹かれてしまった是光の初恋! いいねぇ、いいねぇ〜。しかも帆夏も是光への募る想いを自覚を強くしていって悩むところもまたとてもよろしかった。いや、もう三者の想いがすれ違ったり絡まったりするのでニヤニヤ。こういう恋愛モノはとても好きなので、2巻は読んでいて楽しかったです。
帆夏のシーンは不器用な恋を知らない女の子が、気づかず恋に落ちてやきもきする所が読んでいて好き。是光が夕雨と親しくなる手伝いをやって、その事でモヤモヤして後ろ暗い気持ちを持つ自分に落ち込んで。そういう姿は本当に可愛いなぁと。
帆夏については118ページ前後のエピソードがとても好き。傘を使って、是光と帆夏の距離感を見せて彼女の揺れる恋心が想像できて良い感じ。こういう描き方は絵的にも映えて、挿絵指示をした編集さんGJですよ。
夕雨は被保護欲を掻き立てる娘として上手く描かれているなぁと。それと彼女と頭条の関係が分かった時、アレ? 是光との関係どうなるんだ? って思ったのだけど、ちゃんと選択してくれて嬉しかったですね。
今回もメインを張ったキャラはどれもしっかりしていて、感情移入しちゃうタイプだった感じです。どう見てもお前は悪役って感じの頭条先輩が終盤、こうだったんだーというのにはびっくり。骨格になるストーリーがまた良く出来ているからなんですよね。
朝衣会長やひいなもより突っ込んで関わってきて、背後ではなにかあるんだろうなって感じがしてきて気になりますね。きっと重要な役割を持って話しに食い込んでくるのでしょう。
頭条先輩は心配性っていうか、今後は損なポジションを担当しそう。振り回されて、気を揉んで。なんか憎めないキャラになるとは登場初回の時には思いもしませんでしたw