@HOME 2 妹といちゃいちゃしたらダメですか?

「日が浅いかどうかなんて、知ったことか!」

過剰なまでに家族に依存する芽々子。今日も今日とて、響は無防備かつ過剰なまでのスキンシップに、どぎまぎしつつも兄として大切に接している。そんなとある休日に芽々子の友人が自宅にやってくるが──。

響が良い兄ちゃんを見せていて良かった。
芽々子がなぜ家族依存症になっているのか、その本当の理由がとても切なく、痛い。まだ幼い時分に愛に飢えていたという、そんな環境にいたら過剰なまでのスキンシップに代表されるあの行動もなるほどな、と思う。

芽々子の親友、曽我優菜が、響……つまり兄にべたべたするのは良くない。そう助言したのは芽々子に対する善意から出たものであったのでそれ自体は分かる。ただ、その後の行動はホントムカツク奴だなぁ。まぁ、芽々子と響、そしてリリィ姉たちとの絆を取り戻す……いや、さらに強い絆を結ぶためのラスボス役としては正しいのですけど。
自分は絶対間違っていないという人間って苦手なので、ボクが過敏なんでしょうね。正直、リアルでいやーな記憶がフラッシュバックする感じで、曽我の言動が胸に突き刺さってきつかったです(苦笑
まぁ、そんなもやもやは「こっちゃんの努力」でフォローされていますので、読後に尾を引く感じではないのは藤原先生、上手です。

リリィ姉さんの毒舌は読んでいて小気味よくて好きです。今回もきっちり見せ場があってよかった。そんな姉さんが芽々子の本当の傷を今まで見過ごしていて謝る所はちょっと胸にきます。普段、そんな弱みを絶対に見せないのに……。口はきついけど、家族を心底愛しているんだと思えるシーンですね。こういうのにはホンに弱い。

芽々子の騒動は雨降って地固まる、の様に絆は深まったけれどラストのリリィ姉の呟きのせいで先が気になります。