GJ部 9

「俺がGJ部だ」

GJ部(9) (ガガガ文庫)

GJ部(9) (ガガガ文庫)

三学期に入り、部長たちの卒業が迫ってくる。それを意識しつつもこたつを囲みながら恵ちゃんの淹れる紅茶を飲み、部長の突然の思いつきに翻弄されたりバレンタインデーのイベントをこなしたりといつもの日常がすぎて行くーー。

ああ、卒業してしまった。名残り惜しいながらも綺麗にまとまってとても良かったと思います。ラストのGJ部らしい卒業式はとてもよかった。FMJのマリンコがやった訓練終了のハートマンの祝辞を使ったのはパロディを越えて彼らに相応しい演出でした。
完結して思うのは、登場したキャラたちが皆生き生きとしていて存在感があったこと。読み手の自分はGJ部のもう一人の部員として同じ時間を過ごしていたような気分さえ持っています。そのくらい彼ら彼女らが好きです。

ハーレム系な作りでありながらラストまでキョロが誰を選ぶか見せずに幕を引いたのは少しびっくり。部長の先制攻撃をくらったけれど、実際はどうなるんでしょう? こんな終わり方も先を想像する余韻みたいで自分的にはアリ。

しかし、森さんの破壊力もすごかったと思います。わずかにバレンタインデーのイラスト(あの絵に森さんの想いの全てが込められていて素晴らしい!)とリベンジ編だけなのに、喰らった。俺がキョロなら森さんエンドを選んじゃいますよ!
きっと中等部編でも出てくれると思うので再会を期待しています。

綺麗なそして完璧な形で終えることを決断し、書ききった新木さんと編集部にはありがとうとおつかれさまと伝えたい。

GJ部は永遠である。我々GJ部姉弟の絆で結ばれている。貴様らがいついかなる場所にいるときであっても、我々は常に共にある。ーー以上。」