くずばこに箒星 2
「仲間のために泣くのは普通のことだよ?」
- 作者: 石原宙,月神るな
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/03/23
- メディア: 文庫
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ミュウの境遇が切ない。捨てたいほどの辛い過去を抱えた彼女の孤独を知ると、なぜ彼女が病的なまでの「奉仕」にこだわることが理解できて、ぐはっ! っとえぐられる。理由もああ、あり得るなぁというものだから悲しい。彼女が棄てられるモノについて執着するのも、それが……と思うとねぇ……。
そんな彼女が小花に大切なもの言葉で貰って、ミュウが辛い過去と対峙する勇気を持てたのは小花らしい思いやりだったと思います。そして過去を受け入れて蒸気機関車に触れる所はいい流れでした。
人を思いやる事。今回はそれがキーとなって物語の要所で出てきて、前に進むことを助けることになっています。だから、終盤に蒸気機関車が解体の危機に陥った時のピンチを救うシーンがそれぞれ印象が深いです。宇都宮のアレはベタですが大好き。前巻のアレがもう、ホント可愛くなっちゃって。彼が口八丁で活躍する所はもうにやにやしてしょうがなかった。
同じ意味で工藤の匠に対する姿もねぇ。自分が腐女子だったら妄想でご飯三杯はいけそうw
他のキャラだとやっぱり待がツボ。前から気に入っているキャラなんだけど、本巻の描写がまた良くて。犬チックというかどんだけ英知のことが好きなのよw 本人が恋に気づいていないからなお、描写がある意味残念でそこが可愛いなぁ。もっと出番があるといいね。
しかし、英知にしても宇都宮にしても男キャラでツンデレ率が高い気がします。いや、それもそれで楽しいものです。
銀河鉄道のところはああいう風に持っていくのは想像していなかったので、終盤の描写はほう、と思ったり。ああいう友情というのも余韻があって良かったな。
ストーリー的にも敵役の背後が垣間見えるようになってきており、今後どうなるか。キャラたちがどうなっていくのか、色々気になります。