覇剣の皇姫アルティーナ

「帝国を変える。それがあたしの生きる目的なの。あきらめるのは、人生をあきらめるのと同じだと思う」

覇剣の皇姫アルティーナ (ファミ通文庫)

覇剣の皇姫アルティーナ (ファミ通文庫)

中世に似た世界の戦記物ファンタジーのプロローグ的な感じですね。継承権が格下で後ろ盾が全くない姫が皇帝位を狙うために人を得ていく、そのためにキャラの描写をじっくりと描こうとした感じなのでちょっとゆっくり目な展開です。
毅然とした凛々しい姫が好きなので、ヒロインのアルティーナは良いですねぇ。
そんな彼女が腐敗した帝国の民のために立ち上がる決意とその実現の第一歩というのが当巻。部下であるはずの英雄将軍に押さえつけられていた状況を跳ね返すための手段はむちゃや〜と思いましたけど、さすがヒロインというべきか。

そんな彼女が軍師にと嘱望した主人公。タダの下級文官と自ら思い込んでいるのにいきなり軍師に、と言われたら戸惑いますよね。しかも過去に自分の策を押し切れず、恩人を死なせてしまうという負い目があれば尚更……。
そんな彼が皇姫と出会って進む先。本格的な戦いが次巻からあるようなので早く続きを読んでみたいものです。

英雄将軍のジェローム脳筋っぽいけど情に篤い騎士団長とか巻が進むと面白そう。