天気の子

見て来ました。

自分のTwitterのTLを見ていると、結構好評だったので早く行かねばと思っていたのですが、有休が不意に取れたので朝一に行ってきました。

 

後半ネタバレしてる部分があるので、そういうのが嫌いな人はページを閉じていただければ。

 

さて、感想。

 

直球なボーイ・ミーツ・ガールものとして楽しめました。

ストーリーはいろいろ踏み込んで来たなぁという感じで、刺さる人には深く刺さるような作品だったかな、というのが見終えたあとの感想。

自分はぶっすり、串刺しな感じです。あ、来たわコレみたいな。繰り返してみてみたいタイプで、正直少し落ち着いたらまた劇場に行きたいです。BDも買っちゃおうでしょうーね。多分。

 

主人公やヒロイン、彼等を取り巻くキャラが自分の好みなタイプであったのも大きいと思います。

映像は今回も大変美しく、どのシーンもすごいのですが雨が上がって夕焼けが現れていくシーンは肌が粟立つほど痺れました。この映像だけでも映画館の大きなスクリーンで見てよかった! と思いましたもの。

 

正直に言うと見ている最初の方は割と不安がありました。開始から15分ほどの描写が主人公の行動の動機について説明があまりなく、何で? というモヤモヤした気持ちが続いて。ただその間も映像に惹きつけられてしまうのはさすがです。

ただ、この不安は杞憂ですぐにこれはイケるという思いに変わりました。主人公の帆高とヒロインの陽菜が出会ってからはキャラの立ち位置がはっきりし、それぞれの魅力を見せるエピソードを楽しく表現しているので作品の中へ一気に引き込まれます。

 

あとは、物語が動いていろいろ起きて行くのですが、あとは必死に付いて行くだけ。その加速感が心地よい! いやー見に来てよかったわ、と何回思っただろうか。

 

もうネタバレになっちゃうから、これ以降は自己責任で。

劇場で既に視聴済みの方は、もう少しお付き合いしていただければ。

 

 

 

 

 

 

 

では。

 

世界と好きな女の子、どっちを選ぶか。直球で答えを出していたのに痺れました。世界より、好きな女の子の方が大事だという答え。そして、その後の水没した東京の風景を写しその判断の結果を見せ付けた上で、その世界で生活する人々の日常が描く。

 

どうせどちらを選択しても後悔するかもしれないのなら、女の子救う選択の方が、まだ納得できるだろう? とボクは思うので、帆高の選択はしっくりきました。

新海監督、容赦ないなぁとおもったけれど悲愴感は全くなかったですね。ラストに陽菜の笑顔で締めていましたから。あとそういう時代が来た、と世間も受け入れている様子を入れてフォローしていましたし。

 

この作品のやりたかったことだと思うのですが、帆高が晴れを捨て、陽菜を生贄にしないという選択をした。僕らの選択が世界を変えたんだ、という言葉がとても力強くて好き。若い子ならではの部分もあると思うが、大切で好きな女の子を守れたんだ! という自負であり、決して否定させない大事な選択だったと思っていることだから。

こういう眩しさっていいな、と思う。若さの特権でもありますから。

理屈より感情でいいじゃん。

 

あと周りのキャラも立っていてグッとくる。おじさん代表の須賀、小学生ですでにジゴロな凪きゅん。この二人のいい味出していて、目が離せないかった。

 

警察に追われた帆高にさっさと自首してなぁなぁで済ませようと大人の判断をする須賀と、消えた陽菜を愚直に追い続けようとする帆高のシーン。あの時の二人の気持ちが分かるだけにもどかしく、スクリーンに一層惹きつけられたと思う。あそこの一連の流れは大好きですね。

 

演出面だと徹底した描き込みと本物の商号の利用(Yahoo! やバニラの求人広告トラックw)などで、スクリーンの中を現実のように見せることで、物語終盤の非日常な光景があり得そうな本物のように思わせるのは印象的でした。

そんな変わってしまった世界でも、人は生きて行きやがて日常になっていくというのをこれでもか、と見せつけているようです。こういうのはアニメなどの映像作品ならではのやり方だなぁと素直に感動しました。

 

 

と、まぁとりとめも無い長文になってしまいましたが、吐き出さずにはいられなかった次第。

見た人と感想を言い合いたいような作品だったと思います。